相談室(ブログ)

3000年以上前から心を探究し続けてきた東洋医学が心の病をよく治す。

2024.01.15

 なぜ西洋医学は、心の病を完治することが難しいのでしょうか。それは西洋医学が物質科学を基本にしているからです。量子力学に見られるように物質の研究、分析はかなり進み、宇宙にもロケットが飛び、スマホをはじめとした電子機器、AI技術などの進化など神業ともいえる進歩を遂げています。その恩恵を受け、身体医学はかなり進歩してきましたが、まだ多くの身体病も原因がわからず、対処法もわかっていない病は多く、医学では、それを難病と名付けています。
 西洋医学は、身体や物質の一部を分析し、そこに対応しています。その科学性や分析力や精密さは素晴らしいものがありますが、あくまで生命の一部分を対象にしているため、生命全体への洞察に欠けてる傾向にあります。
 
 身体医学に比べ、心の病の解明は遅れています。なぜなら、心は物質ではなく、科学では分析できないからです。心の病の治療は、症状から推測し、その症状を起こしているとされる脳を対象に薬が投与されます。あくまで脳の働きから起きるとされる症状からの推測であり、それは科学とはいえません。科学は、仮説、実験、実証に基づいたものであり、西洋医学の実証性は低いとされています。
 
 かつて鬱に対するプラセボ(偽薬)実験が、それを証明しています。偽薬も、本物の薬も効果は、ほぼ同じだったという驚く結果が証明されました。まるで占いの「当るも八卦、当たらないのも八卦」と似ています。心についての医科学は闇の中を彷徨っている状態なのです
 
 心の病は専ら、脳に働きかける薬物治療に依存していますが、心の解明が進んでいないので、危険性があります。多くの心ある専門家はその弊害に警鐘を鳴らしてます。中でも米田倫康氏の「ブラック精神医療」は、精神科治療で苦しめられ泣いている患者の告発を基に調査されたものが述べられていますが、そのようなお上にたてつくような本は書店にも置かれていないし、多くの人は存在すら知りません。正義はいつの世でも煙たがれ闇に葬られるのが宿命なのでしょうか。
 また精神科医、内海聡氏は、早くから精神科治療に対して実態に基づく批判を続けています。「精神科医は、今日もやりたい放題」という書に詳しく述べられていますが、これも書店で見かけることはありません。
 
 東洋医学は仏教やインド哲学が源流であり、3000年前から、人間の病や苦しみを解決する方法や心を研究探求してきました。仏教の創始者釈尊(ブッタ)は病の原因を解明し、万病を治し、医王と言われました。ブッタの教えは、ちまたに言われる宗教というより思想であり苦を解決しゆく哲学実践であり、よりよい生き方を目指す指標のようなものです。東洋医学は、ブッタの医学を根本に発展し続けてきました。老子や孔子、今、はやりのヨガにもその一部を見ることができます。