相談室(ブログ)

忘れっぽく片付けなどができない…発達障害があるのでしょうか?心理検査をしてほしいのですが。

2019.12.01

私は30代前半の女性です。すごい忘れっぽいです。

例えば、家の2階に物を取りに行って実際行くと何を取りにきたのか忘れて元いた場所に戻ってやっと思い出す。または本来取りに行くはずのものを忘れて他の忘れ物を持って元の場所に戻ってきたり。思い起こせば学生のときも忘れ物は多かったです。

また家では、片付けができず、部屋はちらかっています。何よりも支障をきたしているのが、職場の机上の整理ができていないことです。大事な書類が見つからないこともあり、よく注意されます。

学生の頃は、おしゃべりが多く、先生からよく注意されていました。会話がかみ合わないこともあります。また、興味のあることには、はまってしまい、時間も忘れ、よく夜更かしをしてしまいます。
発達障害があるのかどうか、検査をしてもらいたいですが…。

回答

文面から推測するにあなたは「不注意」や「衝動性」が強いかもしれません。何かを取りに行ったときなど、目に入ったことに注意が奪われてしまい、肝心な目的を忘れるなど…。

それは目に入ったものに関心が向いてしまうために、注意がそちらに向いてしまうからです。不注意というより、注意の過多(気の多さ)であり、そのため注意の散漫が起こり、物忘れになってしまっています。

結果、本来の目的を忘れてしまうことになっているようです。同時に二つのことをするという「作動記憶・ワーキングメモリー」(心理学の専門用語)も弱いようです。

あなたは、短所の面「衝動性―不注意―注意散漫―物忘れ」で苦しんでいるようですが、長短は表裏一体です。長所はあなたの気軽さ、機敏さ、行動の迅速さという面になると思います。

今できる具体的な改善方法は、「しなければいけないこと・約束事」を記録化、メモ化、可視化することでしょうか…。

大事なことをスケジュール化、メモにすれば問題はないと、あなたが言っているように、「メールの返信をすること」などとメモをすることです。小さなことでもメモをして、それを持ち歩く。ポケットに入るコンパしょう。

メモも三色ボールぺンなどを使って大事なものは、赤色などでメモする。または、アラームが鳴るようにするなど、やらなければいけないことを、感覚で知らせる工夫をするとよいでしょう。メモをする、音で合図する、見えるところに、書置きを置くなど、いろいろな工夫ができると思います。工夫してみてください。

今後のこともありますので、当室でWAIS(知能検査・能力の特性を調べる)検査すれば、あなたの特性や能力がはっきりすると思いますし、安心できると思います。

人間は、本来の個性(特性―長所にもなれば短所にもなる)を発揮できれば、それぞれ輝きを放って生きることができます。

タンポポはタンポポのよさがあり、バラはバラのよさがあります。彼らは個性を発揮できているからです。

バランスの悪さは、本来誰人にも内在する固有な個性や特性に偏りがあるため、その人のよさ(個性)がうまく発揮できていない状態と考えられます。

まず、自分の特徴、傾向、得手、不得手などを知ることです。自分の正しい把握や気づきなしに、正しい対処はできないからです。

自分を正しく知るためには、自分を客観視することです。心理検査(WAISなど)や心理カウンセリングは、あなたの客観視に役に立つと思います。

一度来室され、検査を受けられてみてください。