質問
将来どうしたらいいかわかりません。
以前は夢があったのですが、叶わずに仕方なく別の仕事を転々として、長続きしません。
仕事を転々としているため、年齢的にも次の仕事が見つからず、結婚もできません。
昔から落ち込みがひどく、生きていても楽しいことは何もないので親には申し訳ないですがこんな感じだったらもう死のうかと最近考えてます。
ただ死ぬのも億劫で毎日がすぎていきます。
周りは結婚して子供がいて、自分なりに夢に向かって頑張ってきたのに失敗の人生でした。もう疲れました。
回答
はじめまして。臨床心理シランの室です。
外に出て人を見れば、多くの人が、悩みもなく、苦しみもなく、幸せそうに生きているように見えてしまいます。「なぜ、わたしだけが、こんな、苦しみ人の人生を送らなければならないのか」と、このような自分が嫌でたまらくなるかもしれません。人を責め、環境を責め、最後は、自分を責めてしまう。自分や他者を責めれば責めるほど生きる意欲は減退していきます。
太陽は今日も、まるで地球上のすべての生き物を育むために昇ります。自然の山や川や植物は本来、太陽と同じく他の生き物を育むように生きています。他の生命を育む…愛とも慈悲とも言われるものです。人間も本来、慈悲をもった存在だと言われています。例えば、母親は無償で子の命を守り、育むものを誰人も持っていると言われています。
あなたも私も慈悲や愛をもった存在なのです。ただ環境の中で、それが発現されず眠ったままなのかもしれません。
あの有名な三重苦の苦しみの中で、サリバン先生と出会うことで、自らの慈悲(愛)に気づき、将来、自分と同じような障害者のために命を注いだヘレンケラーは、どんな宿命や障害も乗り越えられるという人間の底力を証明してくれました。彼女は慈悲(愛)の体現者であり、私たち人間に限りない勇気と希望を与えてくれています。(一度ヘレンの伝記を読まれるとよいと思います)
あなたの生きる権利は絶対なのです。今の苦しみには意味があります。あなたが他者貢献という慈悲に目覚め、その生き方をする中で、わかってくると言われています。あなたにもかけがえのない、あなたにしかできない使命があると言われているからです。
世界の偉人もみな失敗の連続の中で、その苦しみの辛さに自身を内省し、自分に負けることなく生き抜いてきたといわれています。そうした苦悩を乗り越えたから、人の苦しみに涙することができ、他者の苦しみに同苦することができる人間になったと言われています。
あなたは、過去の失敗が、心の傷となり刻印され、それが折に触れ恐怖や不安となって表出され、現在を苦しめ、未来を閉ざしているのかもしれません。そして、あなたの認知や感情に影響を与え、否定的な認知や感情をもたらしているようです。そして自己の可能性の芽を摘むかのような、自己不信になってしまっているようです。
自己不信は自分の世界や将来に対しても同様に不信をもたらします。あなたの最大の敵は、自己の可能性に対する不信なのです。
「自分を良い方向に変えていける」「自分には未来を拓く可能性がある」「自分にまだ力がある」などという自己信頼の獲得こそ、あなたを幸福に導く最大の要素なのです。
あなたには、癒し(過去の失敗の傷からの解放)が必要のようです。
五感を使って心を癒すのもよいと思います。
目…心を癒すものを見る。朝焼け、夕焼け、海、空、花、自然、山、川、絵など…
耳…癒される音楽、鳥の鳴き声、せせらぎ、好きなラジオ、好きな人の声など
舌…好きな食べ物、コーヒーや紅茶、ハーブティー、など
鼻…いい匂い、アロマ、花の匂いなど
身体(触)…髪型、散歩、運動、複式呼吸、温泉、入浴など
意識…読書、友達との楽しい会話、日記を書くなど
あなたを理解してくれる人に、あなたの過去を少しずつでも語ることです。日記をつけ自分を見つめることも一つの方法です。
その中で、失敗した過去の自分に向き合い、客観的にそれを見つめ直すことです。自分に起きた過去を見つめ、ある時は怒りや悲しみを表現していく。やがて、過去の出来事を思い出しても感情が振り回されたり落ち込んだりすることもなくなります。つまり自己解放(癒し)の状態になっていきます。それとともに、否定的な認知や感情は、肯定的な認知や感情に変っていくでしょう。
一日も早く苦悩の闇から解放され心が晴れ、明るく前を向いて歩ける日を祈っています。