ハーバード大学の心理学者マクレランド氏は、「もっとも深い感情を自分自身の心の中にしまっておく性向のある人は、危機に直面した際に、免疫系等の力を弱めるホルモンを放出する」ことを明らかにしました。
深い感情…嫌な感情、つまり現代的に言えば強いストレス状態といってよいでしょう。ストレスの蓄積は万病のもとともいえます。ストレス過多が免疫力をさげることは現代医学でも証明されています。
ここでいう深い感情とは心的外傷体験でつくられた、深い傷をともなった体験のことです。心の中に癒えることなく抑え込まれた感情は折に触れて傷が痛むように好転することはなくとも、体験の反芻によって強められることはあります。つまり、抱え込んでいる深い感情が緊張をもたらし神経を過剰に使わさせているのです。ですから、いざというときに力がでません。当然内外から襲ってくるストレスに対しての免疫は下がるでしょう。心身ともに…。
人はリラックスし緊張を感じない時のほうが力が出せるのです。当然免疫力も高くなります。嫌な感情は上手に表出しなければなりません。人に話したり、芸術で昇華したり、美しい自然に波長を合わせたりすることが大事です。