日々刻々と変化する世界
地球上のあらゆるものが刻々と変化し流動しています。私たちを取り巻く世界や社会も日々変化し続けています。私たち人間にとって、好ましい変化もあれば、不利益をもたらす変化もあります。今、世界はコロナウィルス感染症という、今までなかった変化のもたらす禍(わざわい)に苦しめられています。
コロナ禍によって人の生活も変わり、社会も変化への適応に苦慮しています。今では「WITHコロナ」というコロナ感染症と共存して生きるという生き方が叫ばれるようになりました。
「変化」に対して「一定を保とうとする力」…ホメオスタシス(恒常性)
様々な変化が私たち人間に影響を与えています。例えば、季節の変化もそうです。冬になれば気温の変化に伴う寒さ対策をして適応しようとします。うまく防寒しないと病気になったり、寒さの厳しい地域では凍死したりすることもあるからです。
人間の心も変化に対して適応をしようとしています。私たちの心身は、変化(外圧)によって歪められた部分を常に一定に保とうとする働き…恒常性(ホメオスタシス)機能が備わっています。例えば真夏の暑さの中でも、真冬の暑さの中でも、私たちの体温は36度前後を保っています。心身を一定に保つ力のおかげで、私たちは健康を維持しているといえるでしょう。
しかし、この一定を保つ力は個人差があります。すぐに風邪をひく人もいれば、お腹をこわしやすい人もいます。免疫力の差とも言われています。同じようなことは心の世界でも起こります。同じ状況や出来事に遭遇(地震などの自然災害)したにもかかわらず、精神的回復力には個人差があると言われています。
レジリエンス…「外力による歪み」を跳ね返す力…困難を乗り越える力。
変化の激しい時代は、ストレスの大きい社会とも言われています。このような社会を乗り越える力として、
今、「レジリエンス」(精神的回復力)という言葉の必要性が求められるようになりました。これは「ストレス」を一時的に和らげるストレス解消法とは異なり、より根本的なストレス対処力になります。「精神的回復力」「自発的治癒力」「抵抗力」「耐久力」「再起力」とも訳されている言葉です。つまり困難を乗り越える力…心の強さのもとになる力なのです。次にレジリエンスを高める方法を以下に紹介します。
レジリエンス(困難を乗り越える力)を高めるには
1 自分はできると信じる、自分に負けない心をもつ…あきらめない心が心を強くする
2 失敗した時、新しい自分を見つけるようにする
3 自分を支える人を持つ
4 肯定的な未来志向、未来を明るく想像する
5 柔軟な考えをもつ(〇〇しないといけない。
〇〇すべきはという考え方は、心を固くするおそれがあります。)