感情は湖面に生まれた波と同じである
池に石を投げれば 波が起こります。その波を止めることはできません。無理に止めようとすれば、分
波したり 逆に波が大きくなったりします。
波を起こしているエネルギーが他に変り 消えるまで待つしかありません。
人の感情は波と同じです。
ある対象との関係で 起きた感情は 言葉・イメージや思考では その流れを止めることはできま
せん。
波が徐々に消えてゆくように 流れに心身をまかせ 消えるまで 待つしかないのです。
思考より 心の深いところに 位置する感情の心作用
感情の働きは、思考よりも心の深いところに位置しているため、表層の思考・言葉では、より深いとこ
ろから生じる感情をコントロールできないのです。感情をコントロールするのなら、人間の心の意識で
きない世界の働き(西洋心理学でいう無意識世界とは異なる)を正しく知ることが必須になります。
知識では 人は変われない 智慧が 人を変える
以上のようなことを知ることは知識です。しかしものごとは、知識だけでは解決できません。
「ハウトウーもの」の本や「トリセツ」や「講座」だけでは、感情などの心作用を解決できないのは、
そこに原因があります。自ら実践・経験して体得するしかありません。それを智慧といいます。その智
慧に至るためには、それを体得した師匠・先生・先輩の智慧の伝承が必要です。それは全人格対全人格
の中で伝承されると言われています。いわゆる師弟関係の中での修得です。
智慧の体得によって人は、よりよい生き方ができるようになります。智慧こそが幸福の源泉だからで
す。