相談室(ブログ)

今年33歳になりますが、これからの人生どうすればいいか悩んでいます。

2020.01.05

質問
今年33歳になりますが、これからの人生どうすればいいか分からず困っています。

私は昔から、人見知りで引っ込み思案。
小学生の時に自律神経失調症なり、4年~6年生の間、不登校に。
中学に上がる頃には、すっかり人が怖くなり、自分の気持ちを誰かに言うこともなく、自分を守ってきました。
それは、専門学校に入るまで続き、結局人間関係に馴染めず中退。

その後、フリーターから正社員になり、今では販売の管理職を任されています。
仕事では、認めらるようになったものの、人の汚さばかりが見え疲れます。

自分は何をしたらいいか分からない、どうしたいのかも分からない。
毎日笑ってばかりでピエロのようです。

家族ともコミュニケーションは取れず、友達もいません。
恋人は長く付き合っても頼り方や頼られ方が分からない。
自分が何を考えどうしたいのか分かりません。
ただ日々をなんとかやり過ごし、ストレスで過食と、浪費に走り消耗しています。

私は、一体どうすればいいのでしょうか?
身動きが取れず壊れるのを待っているようです。

(回答)

臨床心理シランの室です
あなたは、真面目で心がきれいな人のようです。確かに世の中は汚く濁っています。それは人間の心が欲望に染まり濁っているからです。自分中心の人があまりにも多く、人を省みず、自分の欲望に生きているように見えます。太宰治の「走れメロス」の王様…人は心の底でみな自分のことしか考えず私利私欲に満ちている…だから人は信じられないと。
 
しかし、メロスはちがっていました。人の心の真実…自分よりも友人の命を大事にするという友愛に命をかけて走り続けました。このような人間もいるのか…王様もメロスの勇気ある行動を目の当りに見て、彼と同じ道を歩むことを決心したのです…人間は捨てたものではないと…。

太陽は今日も、まるで地球上のすべての生き物を育むために昇ります。自然の山や川や植物は本来、太陽と同じく他の生き物を育むように生きています。他の生命を育む…慈悲(愛)と言われるものです。人間も本来、慈悲をもった存在だと言われています。例えば、母親は無償で子の命を守り、育むものを誰人も持っていると言われています。

あなたも慈悲をもった存在なのです。ただ環境の中で、それが発現されず眠ったままなのかもしれません。
あの有名な三重苦の苦しみの中で、サリバン先生と出会うことで、自らの慈悲(愛)に気づき、将来、自分と同じような障害者のために命を注いだヘレンケラーは、どんな宿命や障害も乗り越えられるという人間の力を証明しました。彼女は慈悲(愛)の体現者であり、私たちに限りない勇気と希望を与えてくれています。あなたにもかけがえのない、あなたにしかできない使命があると言われているからです。

世界の偉人もみな苦悩や障壁の中で、苦しみに涙しながら自身を内省し、自分に負けることなく生き抜いてきたといわれています。苦悩を乗り越えたから、人の苦しみに涙することができ、他者の苦しみに同苦することができる人間になったと言われています。

あなたは、過去のできごとが、心の傷となり、それが折に触れ疼き、現在を苦しめ、未来を暗くしているのかもしれません。そして、あなたの認知や感情に影響を与え、否定的な認知や感情をもたらしているようです。そして自己の可能性の芽を摘むかのような自己不信をもたらしているようです。

自己不信は自分の世界や将来に対しても同様に不信をもたらします。あなたの最大の敵は、自己の可能性に対する不信なのかもしれません。「自分を良い方向に変えていける」「自分には未来を拓く可能性がある」「自分にまだ力がある」などという自己信頼の獲得こそ、あなたを幸福に導く最大の要素なのです。

一日も早く苦悩の闇から解放され心が晴れ、明るく前を向いて歩ける日を祈っています。