相談室(ブログ)

自分の気持ちがよくわからない

2019.12.02

質問
自分の感情が上手くつかめなくて悩んでいます。治療法としては認知行動療法が確実ですか?

回答
臨床心理シランの室です。

喜怒哀楽などに代表される人間の感情を感じることが上手くいかない…悩みお察しいたします。
感情をうまく言葉にしたり適切な言葉で表現したりが苦手…つまり感情の言語化が下手ということですね。感情と身体反応がかけ離れ、悲しい時も悲しみの表情が出なくなる…自分も相手もあなたの感情がわからなくなる…人からも理解されなくなる、自分自身も…。

あなたの課題は、自由な感情表現…喜怒哀楽という感情を自由に表現(言語化)できるようになることですね。笑ったり、喜んだり、怒ったり、悲しんだりという人間の本来の感情表現です。

あなたは、そうした感情が何かでせき止められ、無理に環境に適応する中で身につけた思考などで制止されているようです。その結果、自由な生き生きとした感情の表現ができず、心が閉塞状態になっているのかもしれません。その心の解放こそが一番の課題だと思われます。

過去の養育環境やいじめられ体験や虐待などがあなたの思考や考え方にフィルターや曇りやフレーム、そして歪みを与えてきたのかもしれません…。

対処法としては、自身の感情を受け止めるために、抑圧された感情の解放、心身の緊張を和らげることがよいといわれています。

ストレス緩和法として、認知行動療法のカウンセリングの中で、よく使われる「自律訓練法」や「呼吸法」「筋弛緩法」などを実践され、長く続いてきた緊張を解きほぐすと、自律神経が正常化されていき、感情を言語化するのに役立つと思われます。

また、「出来事」に対する認知を変えていけば、感情も行動も身体反応も変わっていきますので、認知行動療法全般を試みるのも効果的と思います。

認知行動療法が確実とは言えませんが、上記の方法を実践されるのなら、他の心理療法より効果が見込めるでしょう。ただし、認知行動療法(自立訓練法や呼吸法などのリラクセーションの指導ができる臨床心理士など)を専門に行うカウンセリングルームを選ぶ必要があると思います。