質問
学校の授業やバスや電車などで、沈黙になると気分的に落ち着かなくなり、そわそわして人目を気にしてしまいます。こういう時って何を考えればいいのでしょうか。また、学校で前の席になると自分が注目をあびているのではないかと授業中ずっと緊張してしまい、逃げ出したくなるのですがどうすればいいでしょうか。外に出ると人目を気にすることが多くて困っています。学校の集団が怖くていちいち反省したり失敗したことを思い出して思わずわーっと言ったりしてしまいます。どうすれば人の目を気にしなくなり、不安や緊張もなくなるのでしょうか。一人でいる自分に自信を持ちたいです…。何かいい解決策があったら教えていただけると嬉しいです
回答
辛い日々を送られていますね。結論から言えば、あなたの意識のありかたを変えれば克服できます。心身の発達上起きる苦しみの一つです。あなたの心身の正しいあり方を知ることによって克服できます。あなたの自意識過剰傾向は思春期・青年期によく起こります。あなたの場合は、それに強くとらわれているから抜け出せなくなっているのです。意識のバランスの問題です。意識をどこに向けるかの問題です。あなたの意識は、自動的に常に自分の心身に向けられています。それがあなたを苦しめている張本人なのです。よく言われる視野狭窄状態です。視野を広げ意識の方向を変えればよいのです。
私たちの意識できる世界は、心身全体のごく一部であり、99%以上は無意識の活動に支えられています。私たちは意識しない時も呼吸をしています。生きているとは呼吸をしていることです。7分間呼吸が止まれば人間は脳死します。空気が肺に入り、それが心臓に入り、心臓の鼓動で血液は脳から足の先まで、血管の流れの中で細胞に酸素と栄養がいきわたり生きているのです。呼吸が止まれば人間を構成している細胞は死に、私たちも死にます。こうした呼吸や心臓、肺、血液などの働きは、意識せずに働いています。つ まり無意識の働きなのです。
私たちは意識するにせよしないせよ、生きています。よりよく生きるという方向に意識を変えることによって、あらゆる苦しみ、不幸から脱却できます。多くの人は、過去の記憶やできごと、未来への不安、迷いなどが混在し無意識的な自動思考や観念に瞬間の意識は支配され、今の瞬間を何気なく生きています。私たちは、目に見える世界や五感で感じられる快適な感覚、便利さを追い求め、今の瞬間を惰性に流れ、深い世界を実感することなく表面的に生きているといってよいでしょう。
未来に対して頭の中で自動的に生起するネガティブな思いに支配され、いたずらに不安を生み出し、今の瞬間という新しい豊かな生命の働きを意識できていません。
生きることが、どこに意識が向いているのかが大事になります。過去の記憶やイメージに支配され、後ろ向き、消極的、受動的な生き方になっているのか。それとも、何も意識せず感覚的・惰性な生き方なのか。それとも今を明日に向け、前向き、積極的に希望を持って生きるのか。それによって人生は大きく変わります。よりよく生きるとは、今の瞬間を未来に向けて目的をもって積極的に生きることなのです。
あなたの場合は、過去の経験が記憶として無意識下に蓄積され、他者と接する時、自動的に蘇り自分を守るという働きをしています。自分を安全に守るために、絶えず自分を意識してしまいます。この意識を転換するためには、今という瞬間に集中し目的をもって一生懸命生きることです。
今という瞬間に過去はなく未来もありません。過去は記憶に過ぎず、未来は想いに過ぎません。明日は永遠にありません。いつも今しかないのです。今日しかないのです。今の瞬間は常に変化しています。そして細胞の新陳代謝のように新鮮に呼吸しているのです。瞬間の生命の有り難がたさの認識から新たな人生が開かれます。
具体的には、人はあなたのことをそんなに見ていません。人は、基本的には自己中心的に生きています。あなたも人のことを意識はしていますが、人を見てはいませんよね。あなたが気にしているのは、「人が自分をどう見ているか」ということであり、人を観察しているわけではありませんよね。みんなそうなんです。人を見ている暇なんかありません。自分のことで精一杯なのです。
次に、見られる自分(受動的・保身)の姿勢から、他者を見る自分という積極的・能動的な自分になれば、人の心も分かる様になり、他者に対する恐怖も薄れていきます。
自分の心理状態を知り、調整していくことが大事です。睡眠、運動(体操、徒歩程度で可)正しい食事、スマホ依存、ストレス解消法としての趣味をもつなどし、ストレスをためこまない生活を身につけることです。人目を気にしすぎる人は、自律神経のみだれがあり、緊張状態をくつくりやすい体質になっています。緊張場面では、複式呼吸をしましょう。
一番大事なのは、「自分は何があっても自分でいい」という信念をもつことです。人がどう評価しようが、どのように見ようが、あなたは変わりません。雨が降っても、晴れても富士山は富士山です。あなたは、何があってもあなたなのです。人の評価より、自分を磨き、学び自立することが大事です。勇気ある行動と学びが重要です。人は学ぶことによって人間になっていきます。学びは生涯続くものです。人間の自己実現は、学びの先に達成されるものだからです。