(質問)
3年間の医療系の専門学校に通っている1年生です。
私は将来の夢がなくこの学校に入った理由も、資格が取れるからという安易な考えで入りました。
そのため最初の授業から全然ついていけず寝てばかりいます。周りの友達はみんな夢がありこの学校に入ってきているので、一生懸命勉強してサークルにも入り国家資格に向けて頑張っています。ですが私はサークルにも入らず勉強も分からないため、友達が勉強の話をしていても混ざれず孤独を感じてしまいます。
勉強をすればいい話なのですが、この職業につきたいという気持ちが全然ないためやる気が出ません。1度担任の先生に相談した際は、今はまだ分からなくても大丈夫だから、まずは進級することを目指して資格を取ろういう結論に至りました。その時は少し頑張ってみようかなと思ったのですが、一昨日先生と雑談をしてたときに、赤点のまま進級した際は合格するまで毎月お金を払って単位を取るという話を聞きました。その時に私のことだと思ったと同時に周りの友達も私の事じゃんと笑われました。その話を聞いたら高い授業料をこれからも払いその他にも再試なのでお金を払ってまで、やりたいと思わない仕事のためにお金を払うのはどうなのかなと思ってしまいました。
両親にも相談はしてあり、やりたくないと思うなら仕方ないし辞めるのはいいけど辞めたら何をしたいの?と聞かれましたが、特にこれがやりたいと思うことがないため答えられませんでした。特にやりたいことがないのならこのまま嫌な気持ちで通い続けた方が良いのか、きっぱり辞めて就職するのかで迷っています。友達とは楽しく過ごしているため、辞めてしまって離れたら後悔してしまうのかなとも思います。
辞めるのならば2月中に決断をしなければならないため、相談させていただきました。
ご意見の方聞かせてください。よろしくお願いします。
(回答)
臨床心理シランの室です。
あなたの悩み…勉強意欲がわかない、専門学校がおもしろくない、自分が進むべき道なのか、自分がわからない…迷路の中に入っているような感じですね…。
今のあなたは視野が狭まり気分(主観・自己中心)にとらわれれているような気がします。人間、悩んだ時はそうなりがちです。ましてあなたは若い。自分や社会や人生について未知なことがいっぱいある年頃ですから…。
アイデンティティーの確立を求めて「自分探し」を始めることが求められているようです。信頼できる人に相談することで、自分理解が深まり、視野が広がると思います。その意味では、この掲示板のカウンセラーの方々の回答は参考になると思われます。人間は目標をもち行動することで、自分の能力に気付き、自分を知ることができます。
以下は私の昔の失敗体験です。何かの参考になれば幸いです。
高1は何も考えず登校していました。ところが高2になると、なぜか学校がつまらなくなり、通学が苦痛になり、午前中は家で寝てしまい、遅刻・欠席が続きました。どうしていいかわからなくなり、遊びでごまかし、横道にそれ、結果的に2年生の欠席は70日。高校中退に追い込まれました。
仲のいい友達もいたし、授業の内容も理解できていました。いじめもなく、そんなに嫌な先生もいなかった…、それなのに学校に行くのが嫌でした。自分で自分がわからず、どんどん無気力で怠惰になっていき堕落していきました。
なぜ学校から足が遠のいたのか…自分の行きたい学校ではなかったということ(友達に誘われて高校を選んだという依存的進路選択)。勉強に対して目標もなくなり、受動的になっていました。だから、授業は興味も関心もなく、本当につまらなく感じ、苦痛でした。結果、いつしか、授業から心が離れ、楽しい遊びの世界に埋没していったのです。完全に目標を喪失していました。また怠けが許される家庭環境であったこと(父子家庭で子どもを放任していた)などが原因だったと思われます。全て、人任せ、受動的な生き方をしていました。
高校中退後、家から追い出され、「新聞配達少年」となり身寄りのない東京へ一人で行き、一からの出直しを図りました。定時制高校に学び(自発的選択)、善き人と出会え、その人と触れ合うことで、いつしか自分理解が深まり、自分の可能性を信じて行動しようという自分に変っていきました。「大学に行って、学問しよう。そして学んだことを人のために役立てよう」と、決意し主体的に目標を設定しました。
その間、名作の読書や哲学書、思想書にふれ、自分の人生に対する姿勢が変っていき、「無医村に行って、医療に恵まれない人の役に立ちたい」と、お金のない私は、「国立大医学部」を目指して猛勉強を開始しました。働きながら目標達成のため3年間努力しましたが、国立医学部の壁は厚く、年齢のことも考え、志半ばで方向転換を余儀なくされました。結果、新設された広島大学総合科学部の一期の受験に合格し入学しました。
入学後も紆余曲折しましたが、最後は中学校の教師の道を選びました。結果的にその道は、自分にふさわしい道だったと、今は納得しています。現在は臨床心理士資格のもと心理臨床家として開業し、果たせなかった「心病む人」の役に立てる仕事に従事しています。(自伝的ノンフィックション小説「失敗もいいものだよ」に詳細記述)
「生き詰まったら原点に返れ」と言われます。根本は、「何のためという目的観」と「人の役に立つ」という純粋な心をもてば、大きく開けるでしょう。
自分を見つめるときです。友だちや人生の先輩との対話も貴重な鏡の役割をしてくれます。確かな人生のために、今は悩み、自分探しの旅を始めてください。