メール相談の回答
北九州の臨床心理シランの室です。
記憶障害、自傷行為、解離など症状のコントロールに苦しみながらも、今日まで必死に生きてこられたあなたを尊敬します。どんなことがあったとしても生き続けることが人間にとって最大の価値だと、私は信じるからです。
症状のため、会社の辞職、その生きづらさは当事者でしかわからない想像を絶する辛さだったと思います。
相性のよい、力ある心理療法か(カウンセラー)に出会えれば、あなたは必ず回復されると思います。
私も200床の精神科病院に非常勤で入っていますが、現在の精神科医はどこも多忙で、精神療法といっても10分前後の薬の処方が中心になっています。残念ながら医師によるカウンセリングは期待できないと思います。ただ、睡眠、精神の不安定など日常生活の適応調整のため、薬も補助的には効果があるかもしれません。
根本的には、あなたが痛感されているように心理療法によって、自発的治癒力(レジリエンス)を強めることが大事だと思います。
カウンセラーは経験豊富な臨床心理士がよいと思います。臨床心理士はしっかりした倫理規定のもと心理面接をするように訓練されているからです。
ただし、臨床心理士も経歴や経験により「解離性障害」に対応できない方もいると思います。この障害は、だれでもできる簡単なものではないと私は思っています。かつてあなたがスクルーカウンセリングで幻滅したように、カウンセラーの見極めが大切です。
解離性障害は、専門家によれば、精神分析や認知行動療法では、うまく対応できないと言われています。支持的精神療法が効果的とも言われています。理想的には、今通院されている病院には臨床心理士が複数いると思いますので、解離性障害に対してキヤリアのある方に依頼されると料金も保険適用内で済むかもしれません。
いずれにしても、相性のよいキャリアがありプロ意識の高い臨床心理士で、支持的精神療法をされる方がよいと思います。面接のほうが効果的だと思います。
今あなたに必要なのは、あなたの心の癒しであり、心の平和であり心の平安です。
幸せで快適な出来事は心的外傷の癒しに重要な役割を果たします。よき友達や家族(母親)との会話のような体験…楽しく、未来が展望できるような、積極的生き方ができるようなできごとを日常生活の中で作ることが大事と思われます。
五感を使って心を癒してみたらどうでしょうか。
目…心を癒すものを見る。朝焼け、夕焼け、空、花、自然、山、川、植物、絵など…
耳…癒される音楽、鳥の鳴き声、せせらぎ、好きなラジオなど
舌…好きな食べ物、コーヒーや紅茶、ハーブティーなど
鼻…いい匂い、アロマ、花の匂いなど
身体(触)…散歩、運動、複式呼吸、ストレッチ、入浴、温泉、エステ、マッサージなど
意識…読書、友達や家族との楽しい会話、日記を書くなど
思いつく癒しを列挙しましたが、まだたくさんあると思います。あなたにあった「心休まる、癒し、心の平和をもたらすもの」を探し、試みるとよいと思います。