不登校の多くの背後に得体の知れない不安が存在しています。その不安の正体は、人間のよりよく生きたいという本能的な欲求であり、誰人もが持っているものであり、特別なものではありません。言葉を変えれば「適者生存」という人類古来の生き抜くためのギリギリの選択が不登校という形をとっていると言えます。
不登校者にとって学校に行く事は得体の知れない不安との戦いになります。不安の強い中では、自分を守ることが精一杯であり、見えないものに対して無意識で構えているのです。いつ外敵から攻撃されるか分からないからです。みんなと一緒にいると自分も守られるという感覚が無意識にあるからです。そうした意識はしていないが確かに存在する所属感に伴う安心が薄れているところに不安は強まります。そうした所属に伴う安心がないと自分で自分を守ることが難しくなります。
そうした得たいのしれない感情は、五感と意識から緊張となって自分にささやくように言います「一人では自分を守れないだろう」と。そして不安に心が支配されてしまうのです。
もし自分を守ることができれば登校できるようになります。なぜ自分が登校できないのでしょぅか。生き残りたいという本質的な生存本能から不登校も起きています。それがわかれば不安解消の道も見えてきます。さあ始めましょう。どうしたら不安を乗り越えられるかを…その道を探してゆきましょう。それには自分を知ることです。自分の感情を知ることです。人間の感情と思考の関係を知ることです。人間の意識が、行動が、自分で制御できない感情や無意識につきうごされていることを知ることです。つまり人間そのものを知ることです。ソクラテスの、「汝自身を知れ」「自分が無知であることを知りなさい」という言葉が響いてくるようです。
それがわかればあなたの不登校は解決できるでしょう。つまり不登校というあなたの人生の一部が、あなたの学びを促しています。あなたの成長を願っているのです。不登校はあなたという人間全体が向上することへのメッセージなのです。