相談室(ブログ)

引きこもり・発達障害・対人不安等が増加…原因は何なのですか?(人が怖い27歳)

2023.06.02

回答  
 長くなりますが、私の最近の思索をもとに説明致します。 

 最近の調査によると、精神疾患者は419万人、ひきこもり者は146万人、不登校者は年々増加し小中で24万人超(令和3年度調査)、小中発達障害8,8%(令和4年文科省調査)。少子化にもかかわらず、若者の精神疾患者は増え、引きこもりは増加、不登校も増加の一途をたどっています。一体、何が原因でこのような日本社会になっているのでしょうか。

 健全な社会は、精神疾患者や不調者を出さない予防に力を入れた、心の健康社会を目指すものです。政治家は、口を開けば「経済、経済」そして「福祉」です。あたかも経済が豊かになり、お金があれば、そして「高齢者福祉」に力を入れれば、心の病も解消でき、健康な社会が到来するような口調です。しかし人間観や思想そして哲学の低い政治家や専門家(なぜ低いのかというと、自分の利益や名声が第一で国民は二の次と考えているから)と彼らに疑うこともなく盲従する国民が、現代社会の心の病を増産させている第一原因と私は思っています。
 
 二つ目は軽薄、表面的な「売らんがための・儲け主義」に偏向した無責任な情報の垂れ流しです。そうした情報は何の規制もなく一方的に拡散されます。受け取る側が、よほど賢く見極めなければ情報に翻弄されてしまいます。現代人は、情報の真偽が分からず刺激的な情報に踊らされ、洗脳されています。視・聴覚優位な生き方にさせられ、想像力や思考力は低下しています。マインドコントールは何もカルト宗教(オウムや統一教会など)だけの専売特許ではありません。現代ではマスコミ(テレビ、週刊誌、ユーチューブなど) こそ、プロバガンダあり、人間の欲望や弱みに心理的に巧みに侵入し甘く語らって人の心を骨抜きにしている元凶かもしれません。
 
 なかんずく、テレビやスマホは人間の最も弱点ともいえる視覚に訴え、巧みに人間をマインドコントロールしていると言えます。人間は視覚情報に本能的に弱く敏感に反応しますから思考が麻痺する部分があります。怖いのは、コントロールされていることすら感じないことです。情報を受動的に受信することに慣れ、疑うことをやめることは、思考の死につながります。それに気づいていないことが一番の問題なのです。以前「トイレットペーパーがなくなる」「マスクがなくなる」と報道されたとき、国民の多くが、雪崩を打ったように店に集中し、一時パニック状態になりました。冷静に真偽も確かめずに…。
 「何も考えず、権威を敬うことは 真実に対する 最大の敵である」とはアインシュタインの言葉です。

 三つ目は快楽・刹那主義、便利こそ豊かさという欲望の偏向や錯覚です。気持ちよさを求めれば求めるほど、不快に耐えられなくなります。便利さに慣れればなれるほど、不便に対して不満を感じるようになります。便利さが普通になると、この世の自然の現象や生きていることの「有りがたさ」が分からなくなり、心身の秩序を知らず知らずに失い、心の不調の原因を作ることになります。
 
 便利さや物質的豊かさの過度の追究は、恐ろしいことに自然の加工や破壊をもたらし、病める地球を作り出しています。そのサインは、温暖化や異常気候や災害、最近では線状降水帯現象などになっています。自然や地球秩序の破壊は、地上に住む生物、人間の心身の秩序の破壊を伴います。なぜなら人間も自然の一部だからです。地球自然との絶妙な調和、神がかり的な秩序の中で人間も、その恩恵を受けて生きているからです。自然や地球や宇宙の恩恵さえ感じない人間の傲慢さ(当然のことと思っていること)が人間の不幸の源泉かもしれませんね。
 
 ほんの一例ですが、私たちは酸素なしでは10分も生きることができません。もし地上の酸素が減少すればどうなるのでしょうか。酸素は植物や海の海藻、プランクトンが多大に作ってくれていますが、人間がそれらの植物を勝手に操作し続ければ、地上の酸素にも影響を与えることになるでしょう。
 この影響は心身の病となって表れてくるのは当然の結果です。もしこのようなことがわからないということであれば、思考が曇り、欲望で心が濁っている証拠なのです。純粋な清らかな生命の働きを持たなければ物事の本質は見えないからです。

 一面から言えば不快や不満や嫌なことに対する耐性の低くさから、心の不調は起きているのです。つまり人間や自然の生命現象・働きに対する無知(部分を全体と思い込む偏った思考)と偏った欲望への執心から心身の不健康は起きているのです。

 最後は、専門家(精神科医)と製薬会社とマスコミが作り出す精神疾患(うつ、そううつ、発達障害など)の増産です。詳しく知りたい方は次の書物を読むとよいと思います。「ブラック精神医療」「発達障害のウソ」(いずれも、米田倫康著、扶桑社新書)「精神科臨床はどこへいく」(こころの科学、井原裕編、日本評論社)」「心の科学164、誤診」(日本評論社)「精神科は今日も、やりたい放題」(内海 聡著・三五館刊)

 真実はいつも煙たがれ闇に葬られます。ガリレイは地球は回っているという真実を訴え、裁判に欠けられ死刑になりました。当時の大多数の人間は教会の天動説が生み出した常識を信じていたからです。現代から見れば非常識で、非科学的なものですが…。つまり、ガリレオは当時の無知な民衆とキリスト信教者によって死刑されたといってもよいでしょう。いつの時代も多数を占める無知の人間群が少数の真実派を迫害し、闇に葬ってしまうのです。そして知らず知らずの間に社会は、思想の毒(表面的にはきらびやかな薬が広がり)に染まり、社会に不幸は蔓延していくのです。

 依存の心の強さが専門家を信じさせ、確かめることもしない愚かさが、精神疾患増産の最大の原因と私は思っています。真実に対する無知・愚かさは不幸の大きな原因です。賢くならなければだまされていることすら気づかず、いつしか不幸に沈むことになります。私たち一人一人が賢くなることこそが重要なことなのです。ギリシヤの大哲学者ソクラテスの「無知の知」「汝自身を知れ」という言葉が、私の心の中にこだまします。