質問「登校日の前日の夕方の頃から胸の痛みがあり、登校日の朝になると頭の中では起きようとするのですが身体が思うように動かずさぼってしまうことが多いです。学校に行かないといけないことは自分自身が一番よくわかっているのはずなのに、なかなか起き上がることができません。…このまま生きることに不安があるのです。どうしたらいいかわかりません」(高校2年・無料メール相談)
はじめまして。臨床心理シランの室です。
あなたの悩み…登校しなければいけないと思っているが、前日の夕方から身体が拒絶反応を起こしてしまう。緊張から中途覚醒したり、朝なかなか起き上がれなかったりして休むことが多い。
いじめ、人間関係、学習の遅れなど目に見える客観的不登校の原因はなく、成績もよく、友達もいるし、見た目は明るく振舞っている。なぜこんな自分になっているかわからない。
自分で自分が分らないし、コントロールできなくなりつつある。このままでは生きることが不安である。
思春期に伴う自我の目覚めと、自我の確立に向かって、今までの自分をいったん壊し、本当の自分を築いていくという自立に伴う痛みの作業に入っているような気がします。
今まで、あなたは親を中心とした環境に合わせて生きてきたのかもしれません。親や周囲の期待に応えるため、自分を抑え、本当の自分を生きてこなかったのかもしれません。
成し遂げなくてはいけない発達の課題の達成が不完全なまま、今日に至っているのかもしれません。この時期をうまく乗り越えていけない原因は、今日までの生き方にありそうです。
今のあなたの身体に現れた登校に対する拒否症状は、乗り越えられていない課題という心の問題の表出であり、心の叫びであるかもしれません。このままでは自分が壊れると言う自己防衛反応の一種のようにみえます。
あなたが意識出来ない部分からの訴えであり、叫びが起こっているようにみえます。本当の自分を作り、本当の自分を生きるための心の再構築が求められているようです。
では、どうすればよいのか。自分がこうなってしまった心のからくりを知ることです。これは一人では難しいと思われます。表層の心理だけではなく、見えない部分の心理まで見る必要がありますし、今日までの生き方(考え方、行動の仕方など)をたどる必要もあるからです。
専門のカウンセリングか相談支援を受け、自分を知ることをお勧めます。自分がある程度わかれば、今後の生き方も見えてくると思いますし、不安も減少し、楽に生きていけるようになると思います