相談室(ブログ)

心身の病を好転させるには、どうすればよいのですか…苦しみや痛みに学ぶことです

2023.05.08

 症状を好転させる上で重要なポイントは、自分の健康状態を良くするために何かをしようという心がけです。
症状を見つめ、ありのままの自分を受け入れる姿勢が大事です。症状自体に意識を向け、それを現実の体験として受け入れることが大切です。注意を集中するとは、今、現在の自分を受け入れることになります。痛み、恐怖、苦しみ、歓迎できない状況、全て拒否するのではなく、この症状や苦しみは自分に何を伝えようとしているのか、心や体のどんな状態を伝えようとしているのかと問い直してみることが大事です。
 
 健康状態を向上させるためには、自分が今いる場所から出発しなければいけません。症状や感情は心や体の状態のメッセージなのです。症状や苦しみは自分の一部です。症状と自分全体を同一視する態度を改めなければなりません。

 集中力を発揮すれば冷静に痛みや苦しみの感覚を観察できます。自分は自分が体験している感覚とは完全に切り離されているのです。痛みは私の痛みではなく、ただの痛みであり、痛みは想像の産物なのです。
 痛みや苦しみは体が送ってくるメッセジです。急性の痛みは、問題が起こっているから、そこに関心を向け状況を改善する行動を起こしなさいという警告なのです。

 痛みや苦しみは先生です。何度も失敗しながら私たちは安全に暮らす技術を体得します。人は何年もかかって体や心の痛みを体験しながら、世の中の事や自分の体や心について学んでいきます。痛みはいろんなことを教えてくれる先生なのです。人は病気になったり、失ったりして初めて有りがたさを感じるものなのかもしれません。