相談室(ブログ)

哲学は本当の自分を知る入口であり、深い人生につながります

2023.05.09

 哲学とは何か。それは自分とは何か、人生とは何か、心とは何かなどを思索し、探索し続ける実践活動です。自分を知ろうとせず、表面的なものに心を奪われ生きても人生の充実、深い喜びを感じることはできません。

 人間の目は、科学の進歩、経済的豊かさや物質主義がもたらす快楽、便利さに惑わされ、いつしか本然の生命のリズムから少しずつ外れていき、本物が見えなくなっているようです。それだけではなく、もっともこわいことは、全てが「あたりまえ」と思いこんでいる現代人の傲慢さです。
 今この瞬間地球上で生きていること、それは当たり前のことではないのです。大不思議なことなのです。地球が回っていることも当たり前なことではありません。不思議な生命的な働きなのです。地球の軌道が少しずれただけで大変なことになります。
 光、酸素、水、温度などがわずかでも変化すれば地上の生き物はたちまち病み、死滅の道になるかもしれません。私たちの体も絶妙な神秘的な働きで瞬間瞬間を生きています。それは当たり前ではないのです。不思議な働き支えられて生きているのです。人は病になったりして何かを失ったとき、その大切さを知り、有りがたさを知るというのが現代人のようです。それでは遅すぎます。もっと早く目覚めるべきではないでしょうか。

 本当の自分を知るためには、目を自分の心に向けなければいけません。本当の自分を知らずしては本当の幸福はありません。心の底からふつふつと湧きあがってくる歓喜こそ、本当の幸福の実感なのです。
 そこに到達するためには、哲学的実践が必要なのです。